展覧会概要

名  称:下原義雄展

会  期:1998年10月26日(月)-11月6日(金)

会  場:株式会社 伊藤忠ギャラリー

開廊時間:10時-18時[初日 10:00~20:00、土曜 12:00~18:00]
日曜/祝日休廊


展覧会内容

1942年神戸生まれ、東京芸術大学大学院(山口薫教室)卒業後、ベルギーに渡り30年間ブリュッセルにて活動を続けている下原義雄(しもはらよしお)の日本で初めての本格的な展示会です。今回案内状にエッセイをお寄せ頂きました、平塚市美術館館長福田徳樹氏がご指摘しているように、ベルギーは油彩技法の発祥の地であります。15世紀フランドル(今のベルギー地域)において、描画用の材料として大幅な技術的改良がなされ、ヴァン・エイク兄弟が高い芸術的水準を実現してから、油彩画がテンペラ画に取って代わりました。特に弟のヤン・エイクは油彩技法の発明者とされており、彼の細密な描法や透明な彩色法による写実と空間表現は、初期フランドル派の芸術をルネサンスへと大きく前進させるものでありました。その後、17世紀のルーベンス、19世紀末にはクノップフ、アンソール、20世紀に入ってマグリット、デルヴォーなどを輩出し、ベルギーは油彩絵画の殿堂の国と言っても過言ではありません。

下原はベルギーという重厚な絵画伝統の地で、日本という油彩絵画伝統の浅い東洋の国から移住し、孤高な挑戦をしています。描かれる抽象的な世界の中に、自分の心象風景を刻み、独自の空間を構成する事を望んでいます。やわらかい幻想的な色彩の中に屹立する小宇宙は東洋と西洋のせめぎあいでもあり、異国の地で奮闘する下原の存在そのものとも言えるでしょう。タイトルが示すように、各作品には下原の追求する平和で静溢な世界が厳かに描写されています。近作を中心とした油彩20数点をご紹介いたします。



 
 
 
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