M&Iの考え

社長のご挨拶

絵画美術品と総合商社?

弊社のルーツは伊藤忠商事株式会社にあります。

なぜ総合商社が絵画美術品を?

総合商社は日本的な存在であり、戦後復興期には日本の輸出の先兵として活躍し、世界に張り巡らせたネットワークにより常に最適な取引条件で日本の輸出入をリードし、後にはオルガナイザー機能を発揮して世界的な生産、物流に関与し、資源分野、公共インフラへの投資を組成し、現在では海外の各分野での生産、物流、金融保険等の事業パートナーとして活躍しています。

1980年代は、日本が脚光を浴び、その一方で円安による日本の巨額な外貨準備高に非難が集中した時代でもありました。このような環境の中で日本の大手企業も本業とは関係のない新規分野に進出を試み、また外貨減らしのために開発輸入を競い合うことが時流となりました。M&Iアート株式会社の前身である伊藤忠ギャラリー株式会社は、1988年このような環境の中で生まれました。当時は、世界一級品の印象派絵画などが高額で日本に入ってくる時代に入り、また余裕の出来た日本国民の美的教養を満たす為の「一県一美術館」のブームが進行していた時でもありました。当社は、海外との契約業務、資金(外貨)調達、輸出入ロジスティック(通関、保険、受け渡し、決済など)の安全・確実な海外取引、及びビジネスマッチングに通暁した総合商社伊藤忠商事のノウハウ、ネットワークをしっかり引き継いで誕生したものであり、決してやみくもに絵画美術品の世界に飛び込んだ訳ではありません。これが伝統的な日本の画廊、画商と根本的に違うところです。

また、世界にはSotheby’sや、Christie’sという200年を超えるAuction Houseがあります。彼らは「公開の売り場の仕組み」を提供することで高額な仲介手数料を徴収しています。オークションでの売買が納得される理由はここにありますが、その一方で「不落札」のリスクもかなりの程度発生します。オークションでは作品が公開され、その作品が高額であればあるほど売り手が誰であるかが市場に分かってしまいます。従ってオークションは匿名を希望する売り手には不向きです。また、一旦不落札となった作品はその後相当期間にわたりその作品の売却が難しくなります。もし、オークションでの作品売却のみが最適の方法であるとすれば、弊社のような会社は存在意義がなく、とっくに淘汰されています。弊社の足跡を確かめるために是非、弊社の「納入作品実績(国立西洋美術館、ポーラ美術館等)」をご覧ください。但し、ここに掲載されている実績は弊社の取扱実績のうち納入先、及びその作品を公開出来るものについてのみです。

弊社は、オークションに対する「プライベートセール」を専門とする会社であり、オークションには不向きなニーズをお持ちのお客様(作品の売り手)には安心して取引を任せて戴けます。特に「作品」、及びその「現在の所有者」に関する守秘性については安心してお任せ戴いています。

弊社は、伝統的な絵画美術品の閉鎖的な取引市場ではなく、競争原理の働く世界のオープンマーケットで「公正で透明な取引」という洗礼に耐えて来た会社であります。なぜ弊社が足掛け30年間お客様に支持されて業容、業績を拡大することが出来たのかについては弊社のホームページをご覧いただければお分かりになるかと思います。

話は変わりますが、最近の法改正で確定申告時の「財産債務調書」、「減価償却対象美術品の拡大適用(一点20万円未満から100万円未満へ)」により絵画美術品の課税対象金額を適正に減額することが出来るようになりました。絵画美術品の相続に関わる相続税対策も含めて、弊社はその適正な価格評価で皆様のお役に立つことが出来ます。

また弊社は、上場企業の御所蔵絵画美術品の御売却を含めた価格評価、その活用策に関する機能をご提供しています。外務省からは入札ベースで在外公館・大使公邸の絵画美術品の評価業務を受注し、米国(ワシントン)、英国(ロンドン)、フランス(パリ)、中国(北京)、韓国(ソウル)、タイ(バンコック)での業務を完了しています。

このように弊社M&Iアート株式会社は、絵画美術品の売買取引、価格評価をはじめ公共空間のパブリックアートも含めて絵画美術品に関わる広くて総合的なニーズに対応できる会社として、信頼と実績をベースに皆様のご要望にお応えしております。是非弊社の機能をご活用戴きたく、皆様からのお問い合わせをお待ち致しております。

M&Iアート株式会社
代表取締役社長 篠原研二郎

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